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ワークショップ (国内) つぶやきから<暑さ>を当てる~2022夏~

飯田 静空 (NAIST), 若宮 翔子 (NAIST), 清水 伸幸, 藤田 澄男, 荒牧 英治 (NAIST)

WebDB夏のワークショップ2022 情報処理学会 第175回 データベースシステム研究会(SIG-DBS) 情報処理学会 第148回 情報基礎とアクセス技術研究会(SIG-IFAT) 電子情報通信学会 データ工学研究会(DE) 合同研究会 (WebDB Workshop 2022)

2022.9.2

人間の感覚は正確なセンサーではない.例えば,人々の周囲の環境(気温,湿度,風速など)によっ て体感的な<暑さ>は変化することが知られている.そのため,夏に体感する<暑さ>を正確に予測する ことは,熱中症予防への応用が期待される.体感的な<暑さ>の予測には,気象データから求められる客 観的な体感指標がよく使われるが,個人が実際に感じる主観的な<暑さ>とは一致しない可能性がある. 一方で,人は体感的に暑いと感じた際に「暑い」とつぶやく可能性が高いため,実際の<暑さ>は人々の 「暑い」つぶやきからも予測することができると考えられる.そこで我々は,<暑さ>という主観的な温度 を,クラウドソーシングから得られた回答とみなし,体感指標よりも「暑い」つぶやき数を考慮した方が <暑さ>を予測できるかどうかを検証する.そのために,クラウドソーシングで収集した体感的な<暑さ >のデータとTwitter から収集した「暑い」のクエリを含んだつぶやき及び気象データから作成した体感 指標との相関分析を行う.さらに,つぶやきの数と体感指標から<暑さ>を推定するモデルを,回帰分析 により構築する.分析の結果,「暑い」つぶやき数を体感指標と組み合わせることで,体感指標のみを使用 する場合よりも高い精度で体感的な<暑さ>を予測できることがわかった.本研究は,つぶやきの数から 体感的な<暑さ>を推定することに成功した初めての研究である.

Paper : つぶやきから<暑さ>を当てる~2022夏~ (外部サイト)