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その他 (国内) 混雑の生起・継続・終了を考慮した状態認識型RNNに基づく早期群衆混雑予報

安納爽響 (東京工業大学), 坪内孝太, 下坂正倫 (東京工業大学)

第78回 情報処理学会UBI研究表会 (IPSJ SIGUBI)

2023.5.26

長時間群衆混雑予報は,混雑を避けた快適なモビリティのみならず,帰宅時の迂回路提示やタクシー 需要予測などにおいて重要な話題である.RNN などの時系列モデルは,系列上連続した変数間の相関学習 に長ける一方,系列に潜在する段階(混雑における生起・継続・終焉)までは抽出できない.そのため,混 雑の継続時間やその間の活動人口の変化といった,系列全体のメタな傾向を捉えることができない.混雑 における発生過程の各段階での都市動態を,音響シンセサイジングにおけるADSR エンベロープと捉え音 波合成法を模した段階認識型RNN を提案する.混雑時の人工増加・維持・減少を模倣した人口データ実 験により提案手法の有効性を確認する.また実イベントデータを用いた実験により,提案手法がベースラ インと比較して1 週間前の段階で混雑の発生から終了までをより正確に捉えられることを示す